今年の遊佐は、風が刺すような寒さが続いている。昔ながらに、ビニールのトンネルを使わない植え付けをする場合は、酒田祭り(5月20日)が終わってからのほうが無難だと農協に勤めていた従兄弟が話していた。苗も予約したので焦らないで植えることにしよう。鳥海山の中腹は緑色が濃くなってきた。その割には白い雪が多く残っている。
畑からの鳥海山。手前は発芽したジャガイモ。白い防虫ネットの中にはキャベツが順調に育っている。
ジャガイモの芽かきが終了。何本も出る芽を一本だけにする作業だが、根気と指先の感覚が要求される。親父が、農作業では手袋を使わなかったのがわかるような気がした。
タマネギも今のところ順調。
畑の上の荒れ地に一際目立つ花が群生していた。花大根のようだが、去年は1,2本しかなかったのに、今年はこんなに増えた。
【鳥海ブルーライン】
農作業だけでは面白くないので、鳥海ブルーラインに行ったが、この時期は凍結による夜間通行止めなので、ゲート前で待機したが、自分より早い車が一台あった。和泉ナンバーでスキーを積んでいた。鳥海山の春スキーは有名だが、今はやる気がしない。半日かけて登って、一本だけ滑るのであるが、その一本に賭けるのである。
この時期のブナ林は生命の息吹を感じる。
鳥海ブルーラインの最高点(1150m)から象潟を望む。芭蕉が来た時は隆起する前だったので、今の松島のような景観が広がっていた。それを思い起こすができるのは、田んぼに水が張られたこの時期だけなのだ。九十九島(実際はもっと多い)が俯瞰できる。
深く切れ込んだ奈曽渓谷より鳥海山の新山(2236m)を仰ぎ見る。畑から見る穏やかな鳥海山とは違い、頂上付近は岩だけの山で、頂上部分は4,5人しか立てない。今年は登れるかな。何せこの山は天気の変化が激しいので、難しい山なのだ。